「踊りに行くぜ!!vol.10 清水文化センターマジカルダンスツアー」

『踊りに行くぜ!!』というタイトルを初めて耳にしたとき、ちょっと慣れない感じがしたのを覚えている。劇場でダンスを見ることは、ダンサーが招聘されて公演が開催されるというイメージが強かったので『踊りに行くぜ!!』というよりも『踊りに来るんだね。』という印象があったのだと思う。一瞬、何だか強気なタイトルだとも思った。売り言葉に買い言葉ではないが、『来るなら来い!』とワクワクした。ダンサー側の挑発に観客である自分も乗せられるという気分、それが楽しいと感じた。早いもので、それから月日は流れ、この企画も2009年の開催で10周年を迎えた。ダンサーたちが「呼ばれて行く」というスタンスから、文字どおり自ら「躍り出る」というスタイルを確立して10年。連綿と継続されてきたこの事実は、1つの時代が形成されたともいえるのではないだろうか。